中岳登山&別府観光&高原の里キャンプ 9/14~16 (中岳登山編)

昨夜から風が更に強くなり、時折突風が吹いてます。

16日 04:00 起床し外へ出てみると、三俣山の半分より上が雲に覆われてます。

相変わらず、風が強いので登山開始を遅らせることにします。

 

天気図で確認すると、思ってた通り10~11時頃から風が治まってくれそうです。

今は曇ってますが、登頂のころには快晴になると判断し、登山開始を少しでも

遅くすることにしました。でも、Nちゃんの高速バスの時間もありますので

限度があります。時間の余裕も必要です。07時前後の登山開始としました。

↑右下の矢印でスライドショーで見れます

 

トレーラーでコーヒーとパンで軽く朝食を取り、牧ノ戸駐車場までの移動ですので

キャンプ場で靴を履いておきます。登山靴の履き方をNちゃんに指導します。

普通に履いていただくと足の甲の部分の締め方が殆どの方が緩いです。

ギュッと締め直し “ 痛くない?”「大丈夫です」山登りで一番大事なのが、登山靴の

履き方です。途中で足が痛くなったり緩いと捻挫もあり得ます。下山まで快適に

終えられるかは最初の履き方が肝心です。

 

06:40 牧ノ戸駐車場到着。ルイも久しぶりの山登りで嬉しそうです。

ストレッチをして 06:50 登山開始です。予め作成してた登山届を出して出発です。

最初の30分はゆっくりと登って行きます。特に牧ノ戸からは少し急な登りなので

息が上がらず、汗が出ない程度で登って行きます。登り始めの服装は少し寒いくらいで

ちょうど良いです。

 

私達のペースで登って行きますが、Nちゃんは息も切らさずに平然と登ってます。

第一展望台で3分程休憩し、沓掛山を目指します。07:30 沓掛山の岩場を超えます。

Nちゃんに山登りの歩き方を伝授します。

歩幅は小さく、段差は1歩より2歩、3歩となるべく大きな上下運動を控える。

街中だったら歩いてる時に足の置き場など考えずに歩いてると思うけど、山は何処に

足を置けば良いか、考えて歩くように。

滑りそうなところは地面に対して平行に足を置き、更に慎重に。浮石がゴロゴロしてる

ところは2つの浮石に乗るとぐらつかない。そして平坦な登山道は歩きながら身体を休める。

 

Nちゃんは忠実に実行してます。と、云うより彼女は高校時代に弓道をしていたとのこと。

そのため爪先で蹴るような歩き方ではなく、摺足気味で平行に足を持ち上げ、その上

体幹がしっかりしてて安定してるのか上級者のような足運びです。

山に興味を持っていただければ、将来は有名なアルピニストになるかも?

ザレ場の滑り易い登山道や浮石でも下山するまで全く滑ることはありませんでした。

 

08:20 扇ヶ鼻分岐で5分ほど休憩し、西千里へと向かいます。扇ヶ鼻分岐から西千里は

凄い風が吹いてました。この時点から下山者の方達とすれ違います。

途中、ルイを見つけられた山慣れした女性の方が「写真を撮っても良いですか?」と。

“ もちろん構いませんよ ” 快く応えると、写真を撮りながら「ブログ見ていますよ」

と言われ、嬉しくなっちゃいました。

ブログで知り合ったNちゃん、ルイを見てブログの方だと話しかけてこられた女性。

ブログがきっかけで会話でき、楽しい気分になりました。

 

女性の方からお話をお聞きすると、久住分れより先が凄い強風で皆さん避難小屋から

先に行けず下山されてるとのことでした。確かにこの時点で 08:30ですので後2時間

近くは風が治まらない状態と思われます。

 ↑右下の矢印でスライドショーで見れます

 

08:50 久住分れ避難小屋到着。強風の中、久住分れへ向かわれてる登山者の方が

先に進めずに途中でしゃがみこみ強風に耐えていました。暫く様子を見てましたが

この状況では危険と判断し、山頂で食べる予定だった食事をすることにして、風が

治まるのを待つことに。

 

今日の食事はレトルトのオムライスとチーズインハンバーグです。

温めるだけですので、お湯を沸かします。

お湯を沸かしてる間、妻とNちゃんは避難小屋に、私とルイは外で待機します。

待機してると消防レスキュー隊の方がいらしたので、何かあったのですかと尋ねると

怪我をされた方が池の小屋にいてヘリが強風で飛べないので風の止むのを待ってる

とのことでした。空は晴れてきましたが未だ風は強い状態です。

 

風を避けてお湯を沸かしてますが、避難小屋前の広場の砂が風で舞い鍋蓋の上に

うっすらと乗ってます。目にも飛び込んできますのでサングラスを着用しました。

その間、避難小屋の前には若い男女十数名の方が待機され、ルイは「可愛い~!」

攻撃を受けてました。でも、私は可愛い~!って言ってる若い女の子の方がルイより

可愛いと思うのは、やはりオジサンなのでしょうか。

 

食品が温まりましたので、ルイのリードを私と妻のザックに繋げて『待て!』と

命令します。ルイは『待て』と命令されるとその場に伏せてじっとしてます。

他の方に迷惑にならないように避難小屋の横後ろで待たせました。

食材を持って、避難小屋で3人でいただきます。60歳ぐらいの男性の方が

「おっ豪華だね。それいくら?」と冗談で話しかけてこられました。

食材は400円程度なので『1000円です!』と答えお譲りすれば良かったかな。

 

避難小屋に美味しそうな匂いが立ち込めます。Nちゃんも「とっても美味しいです」

と言ってくれ良かったです。前回の焼き鳥のタレと違って、ハンバーグのデミグラス

ソースが絶妙なバランスです。

食事を終え、外に出てみると風が幾分治まってました。避難小屋前で待機されてた

方々が久住分れ方面に登って行かれてました。

 

10:20 私達も避難小屋を後にします。久住分れは風の通り道です。他のところは

吹いていなくても、ここだけは風が吹いてることが多いです。

時折、突風で立ち止まりますが何とか進めそうです。上空に大分県防災航空隊の

そよかぜが飛んできました。池の小屋の上の慰霊碑のところでホバリングして

救助用タンカを降ろしてます。避難小屋で他の方に聞いた話では、昨日骨折され

一晩池の小屋で過ごされたそうです。昨日も強風だったので煽られて転倒し骨折

されたとのことでした。

 

御池上の登山道で中岳へ向かいます。天狗ヶ城と中岳の鞍部付近から風が増します。

途中突風が吹き、立ち止まったりを繰り返し 11:00 中岳に登頂しました。

↑右下の矢印でスライドショーで見れます

 

風は強いですが、最高の天気です。

九州本土最高峰の中岳からの眺めは何時見ても絶景です。

Nちゃんも大満足のご様子で笑顔一杯です。周りの山々を指さしで説明します。

山頂は山影だと、嘘のように風を遮れます。風が止むのを待つことがなければ

絶景を観ながら食事が出来たのにと、少し悔やまれます。避難小屋前にいらした

団体さんが風を避けられて食事をされてました。

 

今回、初心者のNちゃんを強風の中、中岳山頂まで案内したのは、彼女の技量を

判断してのことです。初心者の方の案内だと避難小屋までか、風の落ち着くのを

待って、せめて星生山までにしたと思います。でも、彼女の足取りは妻よりも

しっかりしてて上級者のようでした。体力も問題なく、私達が息切れしてても

平然としてました。

メールで高校時代のクラブは?と質問した時に弓道部とのことで少し心配しましたが

なんのなんの、弓道部で培った平衡感覚は素晴らしいもので、若い子の体力にも感服

しました。

 

20分の山頂滞在で下山します。ここから久住山へ行く予定でしたが、台風の影響で

出発時間を延ばし、風が止むのを避難小屋で1時間30分も待ったので予定が狂って

しまいました。コーヒータイム等を省けば何とか行けないこともなかったのですが

ゆっくりのんびりが私達の山登り(陸ドルの山歩きではなくお山歩 " おさんぽ "

なのです)のスタイルですので、次回の楽しみにとっていただくことにしました。

 

少しだけ余裕がありますので、池の小屋経由で慰霊碑に案内します。

事故は1930年8月11日に発生。九州大学医学部の男子学生2名(いずれも当時21歳)が

暴風雨に見舞われ、御池付近で遭難しました。真夏の出来事ですが低体温症によるもの

だと思われます。九重では初めての遭難事故で1年後に梵字・キリーク(阿弥陀如来)

と彫られた慰霊碑が建てられました。

 

Nちゃんをここへ案内したのは、犠牲者の冥福を祈り、山の怖さをあらためて胸に

刻んでいただきたいとの思いです。

九重は小学生や園児でも遠足で登ってきます。確かに優しい山なのかも知れません。

でも、自然が牙をむくと優しい山でも豹変することを知っていただきたかったのです。

3人とルイで手を合わせ黙祷します。

 

12:10 久住分れ避難小屋に着きました。

阿蘇山を望みながら、コーヒーを入れていただきます。下山後トレーラーに戻って

片付けし、温泉に入って小倉南インターまで送ります。逆算すると14時過ぎには

登山口へ着かなければなりません。12:45 下山します。

慰霊碑から避難小屋に向かってる途中、師匠より電話が入りました。昨日は由布岳に

登り風とガスで楽しめなかったので、今、扇ヶ鼻分岐に来てるけど扇ヶ鼻へ登って

下山しますとのこと、もう直ぐ避難小屋なので下山途中でお会いできるかもですね。

と、お伝えしてましたが、避難小屋でゆっくりしたので、師匠と奥様は先に下山された

ようで残念ながらお会い出来ませんでした。

 

途中、西千里で星生山を眺めながら歩いてると、Nちゃんが星生山のことを尋ねて

きましたので “星が生まれる山とは神秘的な名前ですよね。星生山はこちらからは

見えないけど、裏側に硫黄山がありモクモクと噴煙?水蒸気?を噴き上げ、また

九重とは違った景観を楽しめるよ ” と伝えると是非登ってみたいと。

次回、久住山リベンジの時に星生山の稜線を縦走し星生崎から久住分れへ降りて

久住山を目指そうとなりました。

 

13:20 扇ヶ鼻分岐着。5分程休憩し下山。空は更に快晴となり風も強風から

汗ばんだ身体に気持ちの良い程度の風に変わりました。 

↑右下の矢印でスライドショーで見れます

 

14:20 牧ノ戸登山口へ下山しました。

登山届を回収し、下山後はお決まりのソフトクリームです。

あまりゆっくりも出来ませんので、高原の里へ戻ります。トレーラーから必要な

ものだけ取り出し、車に積み込みます。

15:00 予定通りキャンプ場を後にしましたが、パソコンの電源を忘れてしまいます。

最近購入したノートパソコンの調子が悪く、返品となり帰宅後送らなければならず

取りに戻ります。ロスタイム15分。

 

温泉で汗を流すことに。家族湯に入ったことがないとのことで、玖珠町の家族湯

山田温泉へ。妻とNちゃんが先に入り、私にバトンタッチします。

16:00には帰路に着きたいので、妻達20分、私5分の入浴時間です。

 

大急ぎな入浴でしたが、Nちゃんは家族湯に感動してました。

直接、小倉南インターへ送りますので、玖珠~宇佐へ抜け小倉を目指します。

15分のロスタイムのお蔭で焦ってしまいます。途中コンビニにでも寄って飲み物を

買いたいのですが、バスの時間が迫ってますのでひたすら走り続けます。

気持ちは焦っていても、今日の山談話で車の中は楽しく会話が続いてました。

 

夕食は資さんうどんで焼うどんの予定でしたが、時間的に無理なようなので

兎に角、小倉南インターまで行ってコンビニでお弁当でも買って車の中で

3人で食べようとなりました。小倉東から高速を使って小倉南へ向かいます。

19:15 小倉南インター到着。バスの時間が19:49なので、コンビニで食料を

買って車内で食べることにしました。

 

食事を終え、5分前にバス停へと。少し遅れてバスが到着し、Nちゃんとお別れです。

「お世話になりました。本当に楽しかったです!」とお礼を言われ、妻が『また是非に

ご一緒しましょうね。私達も楽しかったよ!』と。ルイも別れを感じてバスが来た時には

『クゥ~ン』と鳴いてました。

 

3日間一緒でしたがお互いに気を使うこともなく(Nちゃんは気を使ってたかも?)

親子のように過ごさせていただきました。とっても素直で素朴で礼儀正しく可愛らしい

Nちゃんでした。

九州のお父さん、お母さん(妻はお姉ちゃんだと???♪年の離れた妹と…♪)と思って

何時でもお出でね。Nちゃん!

帰りの車の中で妻が『Nちゃんだったら、養女に迎えたいくらいね』と、とんでもない

ことを口走ってました。私も同感な思いだったのは云うまでもありません。

 

 

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コメント: 3
  • #1

    Nちゃん (金曜日, 27 9月 2013 22:09)

    陸ドルさん
    別府でのハプニングもありましたが、3日間本当に楽しかったです。
    九重の山は登りばかりでなく、平坦な道もあって景色を満喫できました。
    始めての登山が九重で、しかも陸ドルさんたちと一緒でよかったです。
    登山の面白さを知ってしまい、早くも九住山リベンジに燃えています!

  • #2

    okadol (金曜日, 27 9月 2013 22:28)

    Nちゃん、コメントありがとうございます。
    本当に楽しかった3日間でしたね。でも湯布院とコバルトブルーの温泉へ
    行けなかったのは残念でした。こちらもリベンジで楽しみに!
    久住山リベンジ、お待ちしてますよ。
    年末・年始の極寒の坊がつるテント泊も挑戦しますか?
    私は冬のくじゅうが大好きです。秋の紅葉も大好きです。
    春の…夏の… 1年中どの季節もくじゅう大好きです。(^^ゞ
    何時でもお越し下さいませ。妻とルイとお待ちしてますよ。

  • #3

    ルイママ (金曜日, 27 9月 2013 23:30)

    Nちゃん
    この度はとっても楽しい想い出を作らせて頂き、ありがとうございました。
    無事故で帰宅できたことが、何よりでした。
    また、ご一緒できることを楽しみに待っています!!