坊がつるテント泊 11/2~3(2日目)

昨夜は20:00過ぎにシュラフに潜り込みました。 その時点で-4℃前後。

シュラフは私が#2、妻が#1、ダウンの上下を着ることなく就寝しました。 

何時も坊がつるテン場は、20:00過ぎには静かになり、妻と話す時も小声で話します。

今回100円ショップで購入したダブルイヤホン(イヤホン二股分配ケーブル)で二人で

ラジオを聞きます。ここ坊がつるはFM・AM、それにテレビもフルセグで受信可能です。

ラジオを聞きながら、暖かいシュラフでウトウトするのも最高です。21:00過ぎ

眠ってしまいました。

 

23:30 汗びっしょりで目が覚めます。暑い!冷え込むだろうと着てたアンダー

ウェアを脱いで下着だけに。シュラフの下のファスナーを腰の辺りまで開けました。

外気温を見ると3℃???

風は無風なので、きっと曇ってきたのだろうと、空気口より空を見ると三俣山の山頂が

雲に隠れてました。目が覚めたのでダウンの上下を着込みトイレに。チェアーに座って

コーヒーを入れて飲みました。3℃だと寒くないので30分ぐらい外で佇んでました。

 

24:00過ぎ、再度シュラフに潜り込みラジオを聞きながらウトウトします。

聞こえるのは、イヤホーンからの音楽と“ゴォーグォーゴォー”と近くのテントの方の鼾。

耳栓を持ってきてますが、耳栓をするほど五月蠅くありません。

両側に妻とルイがグッスリと眠ってます。ルイを撫でながら何時の間にか眠って

しまいました。

 

04:00頃、今度は寒さで目が覚めてしまいました。温度計を見ると外気温-6℃。

シュラフの首回りを全開、腰の部分までファスナーを開けてたので首回りだけ閉じて就寝。

閉じるだけで暖かくなりました。

05:30 目が覚めましたが外はまだ真っ暗です。外気温は-7,2℃ テント内は3℃。

シュラフの中でアンダーウェアとダウンの上下を着込みます。テント内で少し動いただけで

テント内は3℃から4.7℃まで上がりました。

 

真っ暗な中、ルイと一緒にお散歩へ出掛けます。

ヘッデンを灯さなくても月明かりで十分歩けます。20分程大船林道を歩いてきました。

コーヒーを入れて飲みます。辺りは薄明るくなってきました。静かな静かな坊がつるの

朝です。

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07:10 妻も起きてきて、朝食の支度をします。

なべの翌日はお決まりの雑炊です。暖かくて美味しいです。

ルイもお肉たっぷりな朝ご飯で、満足してました。

07:50 坊がつるへ日が射してきました。日が射すと暖かくなってきて

ルイも外で暫しの寛ぎタイム。

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今回のテスト結果

今回は、初めてゴアライズに冬用外張りを張りました。外気温とテント内の温度が

どれだけ違うかと結露の状態を、本格的な冬山になる前に確かめたかったからです。

今年2月にステラリッジにスノーフライを張った時には、テント内は暖かく結露も

少なめでした。

ステラリッジの場合、雨か雪かで持って行くフライを考えなければなりません。

(アライテントは冬用外張り、モンベルはスノーフライ、敬称の違いで同じ機能の物です)

 

只でさえ重いザックを軽くしたくて、2つを持って行くのは考えものです。

少しでも軽くするには雨でも雪でも大丈夫なゴアのテント+冬用外張りが最善です。

冬用外張り、スノーフライは通気性があり、防水効果はありません。雨が降ると

役立たずです。

インナーテントがゴアテックスの場合、雨の進入はありませんから大丈夫ですが

普通のダブルウォールのインナーだとテント内が水浸しになってしまいます。

 

今回のテントで内外の温度差は約10℃でした。左右の空気口は全開の状態。

締めてたら2~3℃さらに違ったかもです。ステラリッジの場合では10℃までの差は

出ませんでした。インナーの違いだと思います。ゴアは空気を多く通す事はありません。

シングルウォールのゴアテックスの素材は目の詰まった網のようなものです。

 

それと、ルイが一緒なので暖かさが増してます。 犬は人間より体温が高いです。

テント内の人数でも内外の温度差に影響が出そうです。

通常レインフライだとテント内外の温度差は3~4℃の違いでした。

風が吹くと更に温度差は縮まります。冬用外張りは下からの風の進入がありません。

そこがレインフライと冬用外張りと大きく違う点(空気の層を作るか作らないか)です。

 

じゃ、レインフライの下(裾の部分)から風が入らないようにすれば・・・と思われる

かもしれませんが、レインフライは防水加工ですので、全くと云って良いほど通気性は

ありません。完全密封した場合テント内で酸欠を起こしてしまいます。中間空気層を

作るわけにはいかないのです。

豪雪等で塞がれてしまいそうな時は、空気口を予め開けておかなければなりません。 

 

ゴア+冬用外張りは、外側が若干の通気性があり防水効果のない二重窓になってる

ようなものです。

レインフライは、網戸に防水効果があるすだれを垂らしてるようなものと云えば

分かり易いですね。

 

坊がつるの気温

長者原のライブカメラにアクセスすると、1時間毎の温度が表示されます。

参考にはしますが私の経験では、坊がつるとの温度差は冬の場合-5~-7℃ぐらいです。

坊がつるで30泊、1年を通して長者原の気温と照らし合わせました。

 

♪四面山なる坊がつる♪と歌われてる様に坊がつるは、高い山に囲まれた盆地です。

風の無い晴れた日の放射冷却で寒さは更に増します。長者原と-10℃以上違う事も

ありました。きっと山頂の冷気が坊がつるへ流れ込むのが原因ではないかと私は思います。


一概には云えませんが、風が強かったり、風向き、曇ってたりすると気温差が生じない

ことも。行ってみないと分からないのが坊がつるの気温です。
テント泊の項目にも書いてますが、法華院山荘・坊がつる炊事棟の気温と炊事棟より

坊がつる中心へ50m入った所の気温は冬で-5℃前後違います。それは鳴子川の

湧水が影響してると思われます。年中湧水は一定の温度ですので冬暖かく、夏冷たく

感じます。冬は法華院山荘・炊事棟付近は暖かく、夏は逆に涼しいです。夏は冬ほど

気温の差はないようです。

 

今回も18時頃炊事棟の温度計を見に行かれた隣のテント泊の方が0℃だったと

言われてましたが、私の温度計は-4℃でした。この時は晴天でした。そして曇った

24時頃には3℃、更に晴れて04時頃には-7℃になりました。一晩で-4℃から

3℃、そして-7℃と気象の影響を受けやすいのが坊がつるです。

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撤収作業をしていると、昨日登山口で一緒だった千葉のご夫婦の方が、坊がつるテン場に

来られました。昨日は法華院山荘泊と聞いていましたので “無事に到着されたかな?”と

妻と夕食時に話してました。帰路は私達が通って来た佐渡窪経由で帰られるとの事

ルートを聞かれましたので、道順と途中土石流のこと等お伝えしました。

 

のんびりなパッキングを終え 11:45坊がつるを後にします。

朝、雑炊をお腹いっぱい食べたので、佐渡窪まで行って昼食にすることにしました。

昨日は9張り、今日は私達が坊がつるを後にする時点で20張りを越えてました。

更にテント泊と思われる方々が設営前に食事をされてました。

 

鉾立峠で、沢水登山口から登って来られたご夫婦の方に話しかけられ、10分ほど

お話ししました。立中山より降りて来られた若いカップルの方が、ルイを見つけ

駆け寄って来て「撫でて良いですか?」と、ルイも凄く喜んで撫でて貰ってました。

 

鉾立峠から佐渡窪へ降りる道も落ち葉は積もってますが、鍋割坂のような浮石は

少ないので楽に降りれます。13:15 佐渡窪に到着。遅い昼食の準備に取り掛かります。

昼食はカップラーメンとパンとコーヒーです。歩いてる時は暑いぐらいですが、休憩が

5分以上だと上着を着ないと寒いです。フリースにウィンドブレーカーを重ねます。

 

妻が『私のザック行きより重いみたい?』と、“気付かれた!”パッキングの時テント内で

手が届く物を片っ端に詰め込みましたので、テントから出す時少し重いかな?と

思いましたが、詰め込み直すのも厄介なので黙って背負わせてました。

1kg重いザックに気付くとは“何事も経験ですなぁ~” ^_^;

私のザックは食料消費分と妻に1kg移行したので20kgちょっとでしたので

行きより随分楽でした。

私の場合、18kgまでは何とか大丈夫ですが1kg増えるごとに歩きに影響してきます。

今までの感じでは妻は9kgまでのようです。今日は12kgですので、ちょっと

辛かったかも?(^^ゞ

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14:20 佐渡窪を後にします。葉を落としたマンサクの木が沢山あります。

マンサクが咲く頃、ここでマンサクを眺めながらお弁当を食べると美味しそうです。

修行道の鍋割坂を降ります。降りの方が更に浮石で足を取られます。

妻は今回の隠れた浮石やガレ場、滑る粘度状の降りの登山道が特に苦手です。

大船山に登った時も、坊がつるへ降りてきた時に『大船山じゃなくて大変山だぁ~』って

言ってました。

 

慎重な妻に〝右足を着く前に、左足を出せば大丈夫やけん!〟妻=(?_?)

『じゃ、竹コプター出してよ』〝竹コプターはないけど、どこでもドアならあるよ。

でもこのどこでもドアは今歩いてきた道に戻ることしかできないけど!?〟と、冗談を

言いながら降りて行きます。

ルイは4WDなのでヘッチャラ!ルイ曰く“僕みたいに四つん場で歩けば良いワン”

確かに“三点確保”で浮石も“何の其の”で歩きやすそうです。

 

ゆっくり下山して、山桜並木に到着です。ここは山歩きナビで交流してる大分の

キャンディさんから「凄く綺麗ですよ」とご伝授いただいた場所です。来年春に

是非に来てみたい処です。

 

ここからは遊歩道。後は楽勝!と思ったのが間違いでした。

行きは意気揚々と歩きだしたので感じなかったのですが、階段の上り下りでザックの

重さがズッシリと肩に掛かってきます。何度下って上るかを数えてましたが、まただ!と

途中で止めてしまいました。

多分10数回の下って上ってをくり返し、15:50 無事に下山しました。

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こちらから坊がつるへ向かう場合、テント泊の重いザックを背負って行く時は今後は

辞めにします。

山桜の頃、マンサク咲き乱れる頃に日帰り登山で来よう!と妻と話しながら駐車場を

後にしました。久住ワイナリーで、妻の両親にお土産を買って、杖立経由で帰ることに。

 

夕食は小国郷物産館「ぴらみっと」で私はかつ鍋定食840円、行きより1kg重くて

頑張った妻は豆腐あんかけ定食1050円(1kgは210円也)を美味しくいただき

無事に自宅へ。修行も終えてみれば、帰りの車では楽しい話題に変わりました。(^^)v

 

追記

テン場で聞いたのですが、1日は暴風が吹き荒れテントが飛ばされた方もいたようです。

設営・撤収中、テントを張ったいた状態なのかは不明ですが、2日からにして良かったと

思いました。

以前、私達もテントが飛ばされるような暴風にあったことがあります。

他の方のテントが舞い上がり飛ばされ、100m先で止まったので良かったものの

そのまま遠くへ飛ばされてもおかしくない状況でした。

暴風、豪雨や雷も経験しました。次回の坊がつるテント泊の時 “坊がつるの異常な気象” で

お伝えしたいと思います。